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繰り出そう、へなちょこパンチ、ねこパンチ!~私はコメントのお返事が出来ない子です。ごめんね。
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日記らしい日記が続きます。

今日はものすごく久しぶりに、友人と飲み食いをしながらおしゃべりをした!

月曜の夜、23時半くらいに就寝し、火曜日は6時半くらいに自然に目覚めるという、とっても健康的な睡眠スケジュールでした。
体の疲労はまだ取れてないけど…

で、本日はimprovisationの録音だー、と気合を入れて、朝から少し復習を。

何を練習、録音したかというとこの曲

なんと親切に楽譜つきで、オリジナルのジョン・コルトレーンの演奏があった!
音符が走ってる!これは面白い!!


去年の10月、授業で初めて聴いたとき、
なんじゃこりゃー、こんな聴き慣れないコード進行でimproなんて無理!
状態だったのですが、
今ではなんとかコードも体に入って、即興できる様になりました。


jazzの技術的な練習といえば、まずコピーです。
コルトレーンの吹いてるメロディーを、そのまま移して真似をします。
そうやってボキャブラリーを増やしていくのが一番手っ取り早い上達法。

SAXのコピーって、単旋律だけどテンポが早くて複雑なメロディだとけっこう難しい。
それに加え、左手でコードを押さえられるようにしなきゃなんないし。
慣れない曲だと、コードの形を考えてる余裕がなくて両手が止まってしまうから、ゆっくりから何回も繰り返して練習。
それか、何度も止まりつつも、ピッタリはまるフレーズを納得がいくまでとことん開発するか。
最終的に、コピー等で得たボキャブラリーを駆使してオリジナルのフレーズを作っていく。


Giant Stepsは、作曲したコルトレーン自身でさえ、
なかなか吹けなくて苦労したといううわさです。
この有名(らしい)な録音も、始めのテイクでは納得いかなかったので、すっごい練習して再度チャレンジしたものであるとか!
…と授業で先生が言ってました。



というわけで、今朝もコルトレーンのコピーを少し復習し、自分の即興もやって、曲を思い出してから授業へ。


…で、今日は録音だけかと思ったら、5拍子のCマイナー・ブルースをやってからだった。

5拍子って、聴くとかっこいいんだけど、弾くと意外とわかんなくなるもので、
12345って意識してないと、何度も1拍目がずれそうになって迷った。
どうも、体は無意識に3拍か4拍で捕らえてしまうらしい。
12312と、5拍子の中を二つに分けて意識するようにするとはまった。

私の大好きな、DAVE BRUBECKの最も有名な曲“TAKE FIVE”も5拍子なのよね。



無事に録音も終わり、みんなの演奏も聴いてから、
開放された気分で生徒たちとの会話に参加した。
ポーランド人のベテランギタリスト、スラヴェックが、今日で学校来るのは最後だって言うので別れを惜しんでた。
「何か演奏とかしないの?」と聞いてみたら、スラヴェックはプロのステージミュージシャンで、CDも5枚出してる人だったので、CDを薦められ、お金もそんなに持ってないし、1枚だけ買ってみた。


それから、ブラジル人のギタリスト、
エヴェルトンも合流したところで、3人でカフェに行った。
カフェのカウンターで、話ながら色々な話をした。
Jim HallやPat MethenyのCDの話とか、来年何やるの、とか。

そこで、私が来年は他のミュージシャンと一緒に演奏したい、と言うと、
エヴェルトンもちょうど相手を探して居たところだったので、ぜひやろうと言う事になった。
ただし、エヴェルトンは来年の2月ごろにブラジルに帰っちゃうということなので、期間は限定だけど。
ベーシストとドラマーを見つけるのもいいし、デュオもいいし。
Jim HallとBill EvansのデュオでUNDERCURRENTというCDがあって、これが逸品だよねとか言ってたところだったので、これのコピーやってもいいね、と。


エヴェルトンは、授業の時から注目してたギタリストだった。センスがいいのだ。
improvisationの二年目のクラスはいろんな楽器の人が集まってるけど、ギタリストは3人いて三人三様。みんなそれぞれぐっと来るフレーズを創ってくる。

でもなんと、エヴェルトンは音楽専攻の人じゃないのだった。
哲学を勉強してる学生さんだった。年は28歳。おお、近い。
笑顔が可愛らしくて人当たりの良い、優しい青年。
フィアンセが居て、彼女は31歳で、一緒に住んでるらしい。



それから、おなかが空いたのでご飯を食べようということになり、トルコ料理の店が近くにあったので移動。
3人で、スラヴェックお勧めのケバブセットを食べた。美味しかった。


ケバブを食べながら、スラヴェックの音楽人生の話を聞かせてもらった。

若い頃、音楽学校を卒業してから、都会にギター一本もって一人出てきて、店で弾き語りをして稼いだんだって。
レパートリーは、5曲くらいを中心に、ジャズのスタンダードから、ロックから、ポップスから、何でも弾いて、歌って。
一晩に何軒も周り、それを毎日繰り返し。

そのうちにある場所で気に入られ、他のミュージシャンは断ってスラヴェックだけを入れてくれる店も現れたりして、そんなことを続けていたら2ヶ月で4000ユーロ稼いだとか!
これは本当ならすごすぎる。

おまけに、ギタリストとしてだけでなく15種類もの肩書きを持つという。
アレンジャー、作曲家、コンサートオーガナイザー、ギター講師、など…わかりやすい項目はこれくらいで後はよくわからなかったけど。


あまりの仕事っぷりに、友人には「どうやったらそんなパワーが沸いてくるんだい?」とか聞かれるらしいけど
「いや、何も無いよ。あるのは音楽への情熱だけだ」って答えるんですって。

「俺は、今はあの時欲しかったものすべてを手に入れた。
楽器も、機材も、家も、パソコンも、録音スタジオも。
でも、もし音楽をお金を稼ぐための手段としてのみやっていたなら、俺は20年前に止めてたね」と話してた。


すべてを手に入れたけど、それでもまだこうやって、
学校に通って勉強を続けるところが素晴らしいと思う。
あれだけ自分の手で色々なものを得て来た人だったら、あの年になって人に教えてもらうってことはプライドが許さないような感じがするのに。
音楽のためならプライドも捨てられる人なのだろうか。

スラヴェックは、大きな子供も居る、結構な年のおじちゃんだ。
あの貫禄と、気さくで明るい人柄は、行動力からくる自信だったのか。



私なんて、聞きながらもうずっと感心しっぱなし。
そこまで器用に色々なことができるなんて。
知名度はないけど、人生をものすごく楽しんでるのは伝わってくるし、稼ぎもちゃんとあるし。

そんなに色々いっぺんにこなすのは私には無理だ。
どうしても、一つのことばかりに集中してしまうから。
既にジャズとクラシックのピアノだけで精一杯。

でも彼の生き方は、一つの人生見本だわ。



それから、スラヴェックが学校に少し用事があったので、
その間、エヴェルトンと、MP3プレイヤーに入っているお互いのお気に入りを聴かせ合い、あんなのやってもいいね、こんなのはどうなんて言いながら何をしようかとアイデアをふくらましてた。

スラヴェックが戻ってきたら3人で駅まで歩く。
最寄の駅じゃなくて、せっかくだからパリを散歩がてら、遠くの駅まで歩いた。



スラヴェック、エヴェルトンとさよならをして、一度家に帰り、今度は別の友達とご飯のお約束。

友人と外で待ち合わせておしゃべりすることも、外食すること自体も、両方めずらしいのに、今日は1日に二件も行くなんてすごい日だ。



夕食のほうは、お世話になっている歌手の先輩の紹介で知り合った、日本人の女の子で、今日はその子のお勧めの“安くて美味しいビストロ”に連れてってもらった。

まずフォアグラの美味しさに感激。
他にもめずらしいお肉を食べられたのでちょっと感動した。
肉類は少し味が濃いのもあって、たくさん食べられなかったけど、パンや野菜と一緒に食べると良い感じになった。

メインディッシュも、ちょっと中華っぽい味付けで、豚肉も風味が出る焼き方してあって、こちらは少し塩味が足りなかったけれど、なかなかだった。

なんか、今日はもりもり食べたなぁって感じだ。胃が弱い私にしては…


食べながらおしゃべり。
女の子同士の食事なんて、おしゃべりするためにあるようなもの。
でも、その子の生き方とか聞いてるとやっぱり感心するばかり。
聞けば聞くほど、尊敬してしまう。
根が優しいうえに、地道な頑張りやさんなとこがあって、いやー、素敵な子だなって思った。



そんなこんなでいつのまにか夜も更け。


一日中眠ったりごろごろしたりするのもいいけれど、
こういう風に、気合の充電もできるんだなって思った。
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pianist
自己紹介:
フランスで奮闘中のピアニスト、yukawanの日々と心の内側を綴った日記。

色々なことに悩み、足踏みもしながら、なれる限りの素敵な女性になる。

出会える限りの人を愛したい。愛されたい。
心と心の繋がりを通じて、愛でいっぱいの世界に生きたい。

未熟さから生まれる葛藤や内面の気付きを経て、決して諦めずに、理想へ。
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