失敗は成功の元だって

選ばれたり選ばれなかったり
そういうのって、そのときのタイミングとかもあるの。

私がなぜ虚しかったかというのは
評価されなかった事実よりも
やっぱり自分自身に納得できてなかったからに他ならないの。




感激やさんだし、明るくて、オープンで、
せっかく日本人離れした感性を持っているのに
それがピアノに生かされてない。
そのあたりがとてもミステリアス。
ひょっとして、自分を否定しながら生きているでしょう。


ってね。
私の師匠からの評価。




みんなに見せている、『陽』の部分が強く見えるらしいけれど
その内側で、重い孤独を抱えて死と向き合ってること
誰も知らないの。
おかしいでしょ。


感情を、コントロールできない私だから
必死で、せき止めてしまうの。
すぐ、壊れてしまうから。
それが、怖いから。


でも、音楽によって
せき止めないでうまく消化することが出来るんだ。
それが、今までの私には難しかった。
音楽と向き合うには、あまりに重すぎて。


奇跡は、起きないんです。
急に、上手になったりはしないんです。

毎日毎日
一歩ずつ
忍耐強く、正しい方法で練習して
確実に進歩していくほかに、
たどり着く方法は無いの。


奇跡がもしあるとしたら
それは地道な努力でしかないから。


私は、この道を選んでしまったのだから。
進歩の途中で、転んでも見失っても。
怪我して痛くても、覚悟して受け止めないといけない。



大人になって、困難のなかに身を投じて初めてわかったこと。
自分自身を肯定するのって、本当に難しい。

たまに、すごく辛いけど、
私は、自分を肯定して楽になってしまうのが嫌なのかもしれない。
いつまでも上に向かっていたいから。


これからもきっと辛いことはあると思う。
けど
これからは音楽の中に救いを求めるようにしたいと思う。
これが、３０歳を境に私が目指そうと思ったこと。