こうなったら

とことん愛してしまうのも手かなと思う。

追いかけたり、求めたりはしないで。
一人の人を、ただ愛しつくすだけ。



どんなことをされても。
私の存在を拒否されても
憎み返さず、その存在を
理解して受け止められるように。

他の誰かと結ばれても
それを心から喜んで祝福できるように。

そして、辛いときには
あの人の努力や苦難を分かち合い、理解するための踏み台として
愛しさに変えてしまうの。





私に、求められていることがあったはず。
立派に、与えられた課題をやりつくして
ピアニストとして…人間として
胸を張って生きられるほどに成長して帰ってくること。

きちんと心のそこから、ありがとうと言えるようになるまで。


そうなって、初めて、喜んでもらえるような気がする。
もう結ばれることはないかもしれないけど。



どんな結果であれ
好きな人には喜んでもらいたい。

だからこそ
ここで放棄するべきじゃないし、歩みを止めるべきではないんじゃないか。





もちろん
途中でずるして会いに行ったり
誰かの幸せを邪魔するようなことをしちゃだめなの。

妬んだり恨んだりして変な念を送ってしまってもだめなの。





ほら、あんなふうには偉大になれないけど
マザーテレサさんだって実践していたじゃない。

『人は不合理、非論理、利己的です

気にすることなく、人を愛しなさい』

テレサさん
あなたの目指したその道が
どれほどまでに辛い道程だったのだろうか
やっと、ほんの数パーセントだけですが
わかることが出来たような気がして、涙が止まりません。





だから私も
あの人が、愛する彼女を肯定するように
私もあの人のすべてを肯定してしまえばいいんだ。

これほどまでに人を深く愛したのは、
正直初めてのことなのです。

だからやっぱり、辛いけど
大切に扱わないといけないと思うんです。